「人は変われる」。『嫌われる勇気』のこのテーマに、ぼくは可能性を感じます。ただ、それを伝えるために、過去の傷まで「存在しない」と言う必要はありません。今の選択を考える本として、受け取りたいところを整理します。
原因を知ることと、次を選ぶこと

岸見一郎・古賀史健の本は、哲学者と青年の対話を通じてアドラーの思想を紹介します。ここでは対話を再現するのではなく、ぼくが暮らしに持ち帰りたい問いを書きます。
「なぜこうなったのか」と考えることにも意味があります。そのうえで、「今の自分は何を望み、どんな選択肢があるか」と尋ねる。過去の理解と、これからの行動は、両方あっていいと思います。
トラウマの影響を、本人の甘えにしない

過去の出来事が心身に影響することはあります。PTSDという状態も、厚生労働省の情報で説明されています。苦しんでいる人に「自分でその状態を選んだ」と決めつける読み方はしたくありません。
困りごとを、意志の強さだけで解決できるとは限らない。医療や心理的な支援を受けることも、自分の未来を大切にする行動です。
「変われる可能性」を語る言葉が、今は動けない人を責める言葉にならないようにしたいです。
自分の役割と、相手の役割を分けてみる

たとえば、伝えたいことを丁寧に伝えるのは自分の行動。その言葉を相手がどう受け取るかは、全部は決められません。
相手を思いやることと、相手の評価に自分の暮らしを預けること。その違いを考えると、この本の問いが少し使いやすくなります。
今日できるのは、一つの返事、一つの断り方、一つの相談かもしれません。大きく生まれ変わらなくても、自分の選択を一つ取り戻す。ぼくはそこから始めたいと思います。
参考・確認した資料:ダイヤモンド社:書籍紹介 / 厚生労働省「こころの耳」:PTSDの解説

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